親愛なるさゆりへ

藤田です。

ついにこの事を綴らなければいけないくらいに感情が抑えられなくなった。

バンドのブログという言わばオフィシャルスペースを、そしてGOODWARPを応援してくれている方が読んでいるだろうこのスペースに、自分のつまらない感情を吐露するために利用してしまっていいのだろうか。。

しばらく悩んだ末、僕は書く事を決めました。

 

先日、「ゆず庵」というしゃぶしゃぶ食べ放題のお店に行ってみたくて、予約電話をしてみると、AIスタッフの「さゆり」が応対してくれました。

「ご予約ですか?」と尋ねられ「はい」と答えると「本日ですか?」とか「何名様ですか?」とか色々な質問を投げかけてくれ、スムーズに予約を取ることができました。

 

僕が発する言葉にリアルタイムで的確に反応してくれたさゆりに、

とうとうここまで来たか、さゆり…… と驚きを隠せなかったし、どのくらい驚いたかと言うと、最近は文末に句点(。)をつけただけでマルハラになるんだという事くらい驚いた。

 

さゆりの存在を素晴らしいなと思ったのと同時に、怖いなとも思った。

AI、なんでもできちゃうんだな、、と。

 

近年AIの研究が加速しており、どこもかしこもAIを利用して世の中が回ってきている。

一般の会社でも普通に導入され始めている。AIができる仕事は、もはや人がする必要はない。

電車の自動改札が開発され駅員さんが激減したように、高速道路のETCが導入され料金所のおっさんがいらなくなったように、どんどん自動化され、今尚さらにAIに人の仕事がうばわれてきている。だからなんか怖い。人がいらなくなるのだ。

 

そうなると僕ら人は何をするべきでどんな事なら替えがきかない存在になるんだろう。

音楽もそうだ。AIで音楽は簡単に作れちゃう。「ジャズ」とか「ダンス」とかそういうキーワードから自動で音楽が簡単に作られてしまう。

じゃあ歌は?歌もそうだよね。今は機械に歌わせることができる。メロディもきっとランダムに作られてしまう世の中が来るんだろう。

 

音楽において替えがきかない尊いものはなんだろうって考えてたんだけど、それは一番は「歌詞」なんじゃないかと思っている。

歌詞は本でもなく、文章でもなく、少ない言葉を並べて情景や気持ちに触れさせたり、その空間に連れてってくれる大事なもの。それらしい言葉を並べるのはきっとAIにも出来るだろうが、その行間にどれだけのストーリーがあるんだろうか。その行間にはどれだけの経験があるのだろうか。AIが出す答えに感情はない。

そう考えると、実はギターもベースもドラムも本当は歌詞と一緒なんですけどね。

 

さゆり、お前は友達と遊びに行ったことはあるか。

彼氏と喧嘩したことはあるのか。

歳をとったことはあるのか?

大切な人との別れを知っているのか?

 

AIの言葉には言霊がないよ。

そういった経験がない限り、人には勝てないよ。

 

親切にゆず庵まで導いてくれたのに、ここまで言われるのも酷い話だな。

さゆりがかわいそう。。

さゆり、ごめん、、許して。。またゆず庵行くから。

また優しく対応してくれ、さゆり。。

 

てか、なんでさゆり?